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料理に没頭している時間が本当に幸せです。
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よし川 イタリア料理 料理長 小川和弘 「ビザを食べすぎて太ったよ〜」 「この試作のピザは美味しいけど、ここで出すものじゃないね。格が違う。」 私が今まで料理人でいられたのは全てお客様のお陰だと思っています。 上のように満面の笑みで「太った」と言われると、試行錯誤して考え、作った過程が報われます。また、ちょっと遊び心で「お好み焼きとミックスしたら?」と作ってみたピッツァは思った通りの美味しさだったのですが、お客様から上のような光栄なお言葉をいただきました。 料理ができることが幸せです。母の実家がお寺だったことで、夏に帰省すると檀家さんたちが集まる「おせがき」という行事が開かれ、その昼食の御膳を母たちが作るのを羨ましく物陰から見ていたのですが、大きくなるにつれ、豆のスジを取らせてもらい、海老の皮を剥かせてもらい・・・と手伝わせてもらえるようになっていき、小学高の高学年にもなると包丁を使わせてもらえるようになったときの嬉しさを今も覚えています。 また食道楽の伯父がおり、専門的なお店に連れていってもらう機会が多く、今でも鮮明に覚えている離れのある料亭、子供ながらに「こんなところに来ていいのかな・・」と思うようなお店で、初めて柳川鍋をいただきました。 本物を味わい・体験できる機会に恵まれ、小学校の卒業文集には「コックになる」と書き、中学・高校で野球に打ち込むも卒業と同時に料理学校に通い東京のパレスホテルに入社しました。 そして自宅のキッチンも自分仕様に改造し、母たちが連れてくる人々のために料理を考え、ふるまっていました。何より作ることが好きだったのです。 よし川に来るまでの15年間は、そのグループ内で本社を起点にいろいろな職場・料理を経験しました。主にフランス料理でしたが、イタリアフェアの開催や、大企業の役員食堂やグアムのホテルでも料理をしました。料理の世界は限りがありません。本場フランスに行こうと思った時には世界情勢が許さず断念。悔しい思いの中、家庭の理由で名古屋に引っ越すことになり、1年後に辞めることを決心した時、自分が本社から1年間のロンドンの5つ星のホテルを回る研修生に内定したと聞きました。とても残念でしたが自分からお断りしました。 ですがその時、「見ている人は見てくれているんだ」ということを知ったのです。15年やって初めて気付けた。私は幸せ者です。途中でやめていたら気付けなかったのです。今の若い人は短い期間でやめていくことが多いですが、それがもったいない。途中でやめてしまっては気付けないことがたくさんあります。 よし川に来て11年になりますが、ここで任されたのはイタリア料理。何より大変だったのは塩加減でした。それまでのシェフの味との違いです。ですが自分にも譲れないものがありました。その大変な時期を経て、私の料理を楽しみに来てくださるお客様が増えてきて、今では1年先、2年先のウエディングを予約してくださる。お客様に支えていただいているのです。ますますやめられませんね。 人間という字は『人と人の間』と書きます。私は人と人との間に料理を届けるのが仕事。いらした方々が美味しそうな顔で料理を食べてくださり、食事の時間を楽しんでいただくために、日々料理を考える時間が何よりの幸せです。エノテカではイタリア料理の枠にとらわれず、美味しく楽しんでいただけるよう、スタッフ全員で趣向を凝らして皆様のお越しをお待ちしております。
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4月のランチやディナーも旬の食材をご用意してお待ちしております。 またこちらのエノテカブログでも日々情報をお届けしています。
フランス料理、日本料理に続き今度はイタリア料理の小川シェフにお話をお伺いしました。小さい頃からのお話をお伺いする中で、自分で料理を考え、つくり、それを振る舞うことがとても好きだったというお話を聞き、天職という言葉は本当に小さいころからその素質が磨かれるんだなと感じています。
女性同士のお食事も楽しいですが、家族での食事もいいですね。その日も6時ごろご家族で夕食に来られた方がいらっしゃいました。小学生低学年ぐらいのお子さんがキョロキョロ周りを見回して座っていました。とてもほほえましいですね。小さい頃から、おもてなしのある場所で心のこもった美味しいお料理をいただくと感性も豊かになりますね。子供たちと一緒にスポーツをしたり、絵画や演劇を見るように、お料理をいただく機会をもっと増やそうと思いました。 三人のシェフからお話をお伺いし、お料理はそれぞれのお人柄が反映されるということがすごくよく伝わってきました。子供たちにそんなプロの大人たちの姿を見せてげるのも親の役目かなと思いました。 さて、次回は吉川社長にお話をお伺いします。お楽しみにお待ちください。 編集:Chikako K. |